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ローマの楽園


国立博物館ーマッシモ宮殿の名前で知られているのですが
ここには私が愛してやまないローマ時代ののフレスコ画、モザイク装飾の数々が展示されています。テルミニ駅の斜め向かい。私のアパートからもさほど遠くはなく、ここひと月の間は良く訪れる場所の一つです。
三階建+地下の博物館は1、2階に彫像郡3階にリヴィア家のフレスコの描かれた部屋を再構築した展示 ファルネジーナ荘のフレスコ壁画、モザイクの床の展示。さらに地下には古代貨幣のコレクションもあり、盛りだくさんです。ここも一日ではすべて観る事はできません。

彫刻では、ローマ歴代皇帝の彫像なんか有名でしょうか。それにしてもたいへんリアリスティック。2000年以上昔の皇帝達、その奥さんや家族の姿が今も三次元で観られるのは不思議なものです。親、兄弟だったりすると結構アーここが似ている!っていう所も多かったり、、、

特に有名なのはにアウグストゥスの立像かな。彼、ちょっと完璧すぎなのでは?と思える容姿ですね。
コモドス帝、彼かなり整った顔立ちです。 が、 狂気の皇帝だったと聞きます。 それを考慮すると本当に、なんだかちょっと危なそうな感じがします。

もう一つ有名どころですが、とても心臓に悪いヘルマアフロディーテの像。
ギリシア、 ローマ彫刻の裸体美は存分に一、二階で堪能できるのですけれど、それも後半に差し掛かると、彼女(彼)が横たわっているのですよね。神話を知っていても、ヌードデッサンにどんなに通っていても、大分引いてしまう、、、
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あまりにも美しすぎる両性具有です。



彫刻のコレクションも半端じゃありませんが、もちろん私のお目当てのフレスコ画装飾!
ファルネージ荘、とリヴィア家のフレスコ画がここの目玉。現代の高度な修復技術の賜物です。当時のものがここまで鮮やかに!感動で頭クラクラー。

壁画って屋敷全体の装飾として描かれていたのですけれど、ギリシャ神話(ローマ神話)を題材にいろいろな場面 人物が描かれいていたり、当時の生活の様子が描かれている部分もあり、と、一言にデコレーションとは言えません。

なによりリヴィア家のフレスコ画の部屋ですが、これがーこれがー鳥肌もたつ美しさです。
フレスコ画で装飾された部屋全体を博物館の三階の一部に再構築してあるのですが、その部屋の中に入ると一面の緑、多くの果物などからこの庭の様子は夏から秋にかけてだろうとの事。地中海地方や小アジアに見かけられる植物は色とりどりに咲き誇り、多くの木が実をつけ、そして沢山の鳥たちがその木々の枝に、一つ一つが明らかに何の種類かが判別できるように描かれていて、なんて瑞々しく生き生きとしている事か!長い事この部屋にいると、楽園にいるような、、、満喫しているとしだいに、ここでもまた、あれーこれどっかで見たぞー、、、と


あー郁夫だー

(あたかも身近な同胞の様に、なれなれしく親しみをこめて)!
日本画の大家、平山郁夫さんは好きな作家の一人なのでカタログをめくる機会も多いのですが、なにか良いかというとその自然の描き方が私すきなのです。日本画という伝統の技術を使いながらも、多くの部分がとてもグラフィックでスタイル化されていてそれがとてもすんなりと馴染んでいるのですよね。
彼の絵の樹木、鳥達はこの部屋のものと似た所があるかなあって。

彼がヨーロッパに数ヶ月留学、アッシジなのでも教会壁画の模写を、また独自の作品ではポンペイを題材にした幻想画を描いているのは覚えています。きっとも彼イタリアの色々な作品とローマ時代のフレスコからいろいろなインスピレーションを受けたのかなあと思うのです。



写真へたくそなので是非機会があったら本物をみてください。

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by rondine11 | 2010-11-11 07:47 | ローマ