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カラバッジョ

プーさんは大のバロックファンです。わたしもそうですが、まあどちらかというと古代ローマ、ゴシック、ルネサンス派かなあ。

ローマはバロックの街!そして、その時代の代表格カラバッジョの作品が多数鑑賞可能です。

カラバッジョの人生は波瀾万丈、そして短いものでした。ですのであまりたくさんの作品残って無いのですよね、しかしそのうちのかなりの作品がローマにあります(とても素敵だ)。

今年はカラバッジョが亡くなって400年、その命日を祝い世界各地に散らばった彼の作品を招待し、大掛かりな展示企画がローマで行われているのを知っていた私達はもう鼻血もでそうなくらい興奮!
ーーーしかし 終わってましたー6月に、、、 
ブーブー!

なんとなく私たちに典型的なパターンです。400年に一度の(次500年目だろうな、、、100年先の話)機会を逃してしまったー。
かなり落ち込みましたが、まあ数々の作品がまたよその国に帰ってしまったと言っても、大半はまだローマに残っていますので、気を取り直して鑑賞してきました。

サン ルイージ デイ フランチェージ教会の 聖マタイの招令 マタイ関連作3点
サンタ マリア デル ポポロ聖堂の 聖パウロの改心、聖ペテロの磔刑
バルベリー二宮殿のホロフェルネスの首を斬るユーデット、ナルキッソス、
もちろんバチカン美術館のキリストの埋葬などなど、、

本当はギャラリア ボルゲーゼにも行くつもりでしたが予約を取るのが面倒なので今月はパスしました。

どれをとってもその光線の使い方、まるで舞台の一幕を見ている様なドラマチックさは格段。その背景の黒の深い事!

聖パウロの改心なのですけれど、わたしパウロっていうと、散々布教のため骨をおり、ローマで殉教する苦労多きしわのおじさんと言ったイメージばっかりあったものですから、彼の馬から落ちるパウロが若者(青年)として描かれているのには大変意外だったのですけれど、よく考えてみると当時のパウロはまだキリスト教徒を迫害する意気満々のサウロ時代でパウロの若い頃の様子だからとっても利にかなっているなーって納得してしまいました。まあそれを抜きにしても彼若い男の子を描くのは彼の十八番ですよね。

もう一点、先に二つあげた教会にある作品なのですが、礼拝堂の中に配置されています。狭くコの時型にされた礼拝堂にかなり大きなサイズの絵が、向かって正面に一枚、その左右に一枚ずつ(二枚)飾られています。鑑賞する側としては側面の二枚が大変見づらいです。
教会の為、その礼拝堂の場所の大きさに合わせて描かれた絵だと思うので、ただの観光客が鑑賞者として神様、もしくは聖人たちに捧げられた作品の配置方法に文句を付けるわけには行けませんが、やはりもっと良く見たい!と思うと、ちょっと残念だなあと思うのです。

それと、なんとなくこれはどうなのかなと思うのが、教会内の祭壇って大変暗いのです。だから明かりが無いと絵が見られない!で祭壇の脇に自動集金機があってそこに50セントなり1ユーロなりを投入すると数分間ランプがついて、作品の全容が見えるという、、、
なんだかある意味でとってもけちくさい、観光地の展望台有料望遠鏡をのぞく様なノリです(まあ大変観光地なのですが)。天下のローマカトリックの教会そんなのでいいのか?とも思えば、じつは何より私たちの
聖なるカラバッジョが、、、安い見世物小屋のみせものみたいでいやーいやー!そんなのだめー!!
と思ったりするのです。まあ必要なときだけ照明が当てられるのって絵画にも環境にも優しいのでしょうか?どうなのだろう。


カラバッジョ_e0211204_0515955.jpg

聖マタイの招令です。写真では本当の様子を伝えるのは無理!
私もプーさんも失神寸前。やっぱり本物はすごかったー
by rondine11 | 2010-10-25 01:12 | ローマ